押し入れやクローゼットに、しばらく使っていないモノが眠っていないでしょうか。使わないモノをお金に換える方法として、よく知られているのはフリマアプリや買取です。もうひとつの選択肢として、モノを手元に残したまま、使わない期間だけ人に貸す「個人間レンタル」があります。この記事では、この3つの方法の違いと、モノや目的に応じた選び方を整理します。
3つの方法の基本的な違い
いちばん大きな違いは、「モノを手放すかどうか」です。フリマと買取はモノを手放してお金に換える方法で、レンタルはモノを手元に残したまま、貸した期間の対価を受け取る方法です。
フリマアプリ(個人に売る)
- 自分で価格を決め、個人に売る
- 売れればモノは手元からなくなり、代金を受け取る
- 出品、購入者とのやり取り、梱包・発送などを自分で行う
- 売れるまでの期間や価格は、モノの需要や出品内容によって変わる
買取(お店に売る)
- 買取店や買取サービスに査定してもらい、売る
- モノは手元からなくなり、買取額を受け取る
- 査定を受けて金額に納得すれば、比較的少ない手間で手放せることが多い
- 買取額はお店が決めるため、自分で価格を決めることはできない
個人間レンタル(個人に貸す)
- 自分で1日あたりの価格を決め、個人に貸す
- モノは返却されて手元に戻る。同じモノを何度も貸し出せる
- 受け渡し、返却の確認、借りる人とのやり取りを自分で行う
- 借りる人が現れるかどうか、どのくらい借りられるかは、モノの需要や価格、時期によって変わる
比較のポイント
手元に残したいかどうか
「今は使っていないけれど、また使うかもしれない」「手放すのは少し惜しい」というモノは、レンタルと相性が良い方法です。自分が使う時期は貸し出さず、使わない期間だけ貸すことができます。反対に、もう使う予定がなく、置き場所を空けたいモノは、フリマや買取で手放すほうがすっきりします。
手間のかかり方
フリマは売れるまでのやり取りと発送が1回ずつですが、レンタルは貸すたびに受け渡しと返却の確認が発生します。1回ごとの手間はレンタルのほうが多くなりやすい一方、同じモノで何度も取引できるという違いがあります。買取は、査定を受けて売る流れなので、個人とのやり取りの手間は少なめです。
リスクの種類
フリマや買取では、手放したあとのモノの状態を気にする必要はありません。レンタルでは、モノが戻ってくるぶん、破損や汚れ、返却の遅れといったリスクがあります。トナカリでは、単発レンタルで破損や返却の遅延があった場合に、貸す人が証拠を添えて運営に請求を申請できる仕組みがあります(利用規約第7条の2)。ただし、請求は運営が承認した場合にのみ行われ、却下や減額されることもあります。運営が損害を肩代わりする制度ではないため、壊れたら困るモノは貸し出さないという判断も大切です。
受け取れるお金のタイミング
フリマや買取は、売れたときにまとまった金額を一度に受け取る形です。レンタルは、貸し出すたびにレンタル料を受け取る形で、1回あたりの金額は売却より小さくなるのが一般的ですが、貸し出しを続けられればそのたびに受け取れます。どちらが多くなるかは、モノの種類や需要、状態によって変わり、一概には言えません。
モノの種類ごとの選び方の例
- 使う時期が限られていて、また使う予定があるモノ(キャンプ用品、季節家電、スキー用品など) → 使わない期間だけレンタルを検討
- 行事などで「1日だけ使いたい」需要がありそうなモノ(ビデオカメラ、望遠レンズ、プロジェクターなど) → レンタルを検討
- もう使う予定がなく、置き場所を空けたいモノ → フリマや買取を検討
- 流行や型落ちで価値が下がりやすく、早めに手放したいモノ → フリマや買取を検討
- 壊れたら困る、代わりのきかないモノ → 貸し出さず、手元で大切に使う
また、最初はレンタルで貸し出してみて、借りる人がいないようなら売ることを考える、という順番で試す方法もあります。
レンタルを選ぶ前に確認したいこと
レンタルは、モノが手元に戻ってくる代わりに、貸すたびに人とのやり取りが発生する方法です。始める前に、次の点を自分に問いかけてみると、向いているかどうかを判断しやすくなります。
- 貸している間、そのモノを使えなくても困らないか
- 予約リクエストが届いたときに、内容を確認して承認または拒否する時間がとれるか
- 梱包・発送や、返却されたモノの状態確認をする手間を負担に感じないか
- 多少の使用感(小さな傷や汚れ)がつくことを受け入れられるか
- 状態や付属品を、写真と文章で正確に説明できるか
- そのモノを貸し出す権限が自分にあるか(家族の持ち物や、借りているモノではないか)
どれかに不安があるなら、まずは壊れても困りにくいモノ、説明しやすいモノから1つだけ試してみるのがおすすめです。実際にやってみると、自分にとっての手間や向き不向きが見えてきます。貸出可能期間を決めたり、出品を一時停止したりもできるので、自分のペースで続けられます。
トナカリで貸し出す場合のお金の流れ
トナカリでは、会員登録と出品は無料で、貸し出しが成立したときに手数料がかかります。レンタル価格は1日あたりの金額(500円以上の整数)で設定し、借りられた日数を掛けたものが本体価格になります。貸す人には、本体価格から手数料15%(税込、1円未満切り捨て)を引いた金額が送金されます。
- 例: 1日1,000円で3日間借りられた場合、本体価格は3,000円
- 貸す人の手数料(15%・税込)は450円で、受取額は2,550円
- 借りる人は、本体価格に手数料(10%・税込)300円を加えた3,300円を支払う
受け取りには、Stripe(決済代行サービス)での本人確認と受け取り口座の登録が必要です。レンタル期間の終了日以降に、返却を確認して「完了にする」を押すと、送金の手続きが行われます。
税金についての注意
不用品を売った場合と、モノを貸して収入を得た場合とでは、税金の扱いが異なることがあります。収入の金額や状況によっては、確定申告などの手続きが必要になる場合もあります。詳しくは、国税庁のウェブサイトや最寄りの税務署、税理士などの専門家にご確認ください。
まとめ
手放してよいモノはフリマや買取、手元に残したいけれど使わない期間があるモノはレンタル、と考えると選びやすくなります。どの方法にも手間やリスクがあるため、モノの種類と自分の目的に合わせて選びましょう。「売るのは惜しい」と感じるモノがあれば、使わない期間だけ貸し出すことから試してみてはいかがでしょうか。